伝わらない細かさを。

多分、写真をぱっとみただけでは伝わらない細かさ。ハンドルバッグ。

細かさ、わかります？

だいぶ以前に”ハンドルバッグのツギハギはもうやらない”と宣言したのですが（誰も覚えてないと思うけど）、”もうやらない”には作り手にしかわからない訳があって、暑かった今年の夏は修行のように”やらない理由”を覆せるようなやり方があるんじゃないか？と模索してたのです。

ツギハギによる歪みが、ポーチのような単純な形では隠せるけれど、ハンドルバッグみたいな複雑な形になると、歪みがすごく顕になる、という嫌な部分を、攻略できたこの夏。

一人密かにガッツポーズ。

の代わりに、一つずつにめちゃくちゃ手をかけて。

同色のツギハギとか、やばくないですか？と言いたいけど、誰にも伝わらないと思う。

もちろん、色をいろいろ使ったツギハギも、良い。

荷物の入り具合で、ロール部分の色の見え具合が変わるってのは、小さなこだわりのポイントかも。

オンラインショップではずっと欠品してて申し訳ないですが、アトリエでは、実は販売してます。それも、一夏攻略のためにコソコソ一人鍛錬繰り返してたので、ストックが結構あります。いい感じの配色や、単色に見えるけど縫い目が多いヤツや、こういうのこそ、一度は手に取って見てほしいです。

ショルダーベルト（この間お客さんに”これは工場で量産してるんですよね？”って言われたけど、いえいえ、これもワタシがコツコツ一つずつ作ってます）を取り付けられるので、それをつけたらハンドルから取り外しても肩からかけて使えます。

なので、これは、11月30日（土）と12月1日（日）の東京展示受注会の会場でお買い求めいただけます。

時代に逆行して現金払いのみなので、要注意です。

ツギハギは、ただの、作り手の愛です。

ハギレを繋ぎ合わせるような、そんな手のかかる面倒なこと、正直、タイパコスパを考えると、時代に合いません。

捨てた方が早い。

けど、やっぱり勿体無いよね、もう一度活躍できる場があってもいいかもね、って考えるワタシの、ただのエゴ商品です。

だから継いでても継いでなくても、お値段は一緒です。