磁石と機械式腕時計とライトの話。
2021年 03月 18日
ライトとそれ用の電池を入れるケースを作って欲しい、とのオーダー。
付属のケースの”ちょっとあれだな”、という点を改良して欲しい、とのことでした。
小さいものの制作が得意ではないのでなかなかに苦戦したのですが、 それでも、きちんと目的の機能が発揮され、ネガティブかつウィークなポイントが改良され、オーダーする側も作る側も満足のいくものが作れるって幸せです。
できれば、気になるマグネット式プラスティックバックルを使いたい、とのこと。
そのマグネットのバックル”fidlock”はこちら(リンク先はyoutubeなので気を付けてください)。
その件のマグネットのバックルを使って試作をしたところ、
通常のオスとメスの向きを逆にすることによって、
このマグネットのバックル、とても脱装着する塩梅が心地よく、強すぎず弱すぎずでもしっかりと”パコっ”とハマる感じがなんとも心地よいのです。
ですが、、、ここで大問題が発生するのです。
お客さんが愛用するのは機械式腕時計。
基板の下でゼンマイが動いてるやつです。
その機械式腕時計は磁石との相性は最悪です。
ちょうど同じタイミングでワタシも愛用の腕時計を修理に出して、身の丈に合わない機械式腕時計をはめる日々が続いた最後の日、修理から上がってきた腕時計を取りに行った際にレジの人が”スマホとも近づけない方がいい”と機械式腕時計の注意を教えてくれました。
要は、磁石、磁気を発するものと近づけると、機械式腕時計は静かに狂っていくようです。。。。
困りました。
お客さんも、困ったようで。
時計かfidrockか迷った末、fidlockは諦めて、通常のプラスティックバックルに変更を。
そして、試作より少しフラップ長めで、オスメスの向きは通常通りに。
コゼバッグはカバン屋ですが、こういう依頼も喜んで!
フルオーダーのものは作業に対する時間給が基本的なお値段ですが、こういう材料費がさほどかからない小さなものは、不満に対するストレスを日々感じ続けるよりかはお手頃な金額で改良できるかと思います。
by cosset-cosset
| 2021-03-18 05:30