”優しい感じの道”と紳士
2021年 03月 15日
子どもには散々”知らない人について行ってはいけない”と口煩くいうワタシです。
でも、ワタシは、結構知らない人に話かけ、そしてついて行ってしまうタイプです。(見極めが非常に微妙なポイントです)
先日、一人カタカタとハンドルを言わしながら山の中を降りてると、えっさホイさと言わずにすすすすスーとペダルを回してダートを登ってくる紳士を発見。
こんなところで人に会うことすら珍しいので(それも多分お互いにそう思ったっぽい)、挨拶と立ち話少々。
の後に、ワタシは下山、紳士は登頂ののちに同じ道を下ることに。
下山のワタシのスピードが遅すぎるのと、紳士のスピードが早すぎるのが相まって、山を降り切る前に再び出会いました。
そして、”あの道知ってますか?”と。
知らない人について行ってはいけない、と子どもには散々いうけれど、”あの道”が非常に気になりすぎて、ワタシの鉄の塊マウンテンバイクでも行けるかどうかお伺いを立てたところ”優しい感じの道ですから、多分大丈夫と思いますよ”とのこと。
ということで、ささっと下山予定が紳士にホイホイついて行ってちょっとした登り部分で自転車を担ぎ上げ(この担ぎ上げがキツかった!)、紳士曰く”優しい感じの下り道”に突入したわけです。
ワタシは大文字山に時々登るのですが、お気に入りルートを確率するまでは、それはもう、いろんな人に声をかけまくりました。
平日午前の山には爺たち(元気な有閑老人)がたくさんいて、いろんな爺に声をかけ、知らない道を案内してもらいました。爺たちは年の功で、本当にいろんなルートを知っていて、それも爺一人ずつお気に入りや目印が異なるので、いろんな爺の経験の一部を分けてもらい、ここ1年くらいは逆に道を聞かれるくらいにワタシも成長しました。
そう、ネットに載っていない情報は自分で得るしかないのです。
今時はyamapもありますし、SNSで情報は得られるのでしょうが、山に関して言えば、GPSを頼るより、人を頼る方がわかりやすくて面白い。
というわけで、山の中で出会った紳士に教えてもらった道をおさらいしに出かけた先週。
紳士とは長い道のり(と言っても3〜40分)一緒に自転車に乗った間に友達の同業者であることがわかり、案外遠くない人だったことも判明。
紳士の”優しい感じの道”はまさに、ウラジロがワンサカはえてこれは斜面を転げ落ちてもシダの強靭な茎で怪我は免れそうな優しい感じ。ゴツゴツの岩も苦手な木の根っこも滑りやすさ満載の湿り気もなくそれはそれは、優しい道でした。登りの担ぎ上げさえなければ
、ね。
子どもには”知らない人について行ってはいけない”と口煩くいうワタシですが、それは時と場合によるような気もします。
情報はあふれんばかりの世の中でも、やっぱり人の温かみを帯びた情報に間違いはないと、ワタシは確信しています(口コミも、ネット上のものより友達や信頼できる人の”これいいよ”にはコロッと転がるタイプです)。
まあ、そんな世の中ですよね。
と言いながら、逆にワタシは山の中で道を聞かれるのがすごく苦手です。(人にはものすごく聞く癖に)
うまく道を説明できない。
スマホを広げられた日にはもう、ちょっと、ごめん!と言いたくなるのです。
by cosset-cosset
| 2021-03-15 05:49