サスティナブルなものづくり
2019年 11月 07日
カバン屋を始めてからつくづくしみじみ思うのは、いくら個人経営のカバン屋であれど、”ものすごくゴミが出る”ことです。
小さなパターンを合わせるバッグではなく、比較的大きなパターンで大きなバッグを作ってるのでハギレも多く、縫えば縫ったで糸の端っこの実際の縫製に使えない糸が大量に。テープやマジックテープ、トリムなども同様に、使える部分と同じくらいの”余分”が出ます。
おそらく、食事でも同じですね。
”サスティナブルなものづくり”と言う言葉に惹かれます。
ただ、コゼバッグのバッグに使われる資材の多くはとても環境に配慮した資材ではなく、サスティナブルという言葉には程遠いような気もしますが、”持続可能な”と言う意味において、どうしたらゴミになる部分を減らせるか、日々模索しています。
そんな中、密かに始めてるのが”ステナイハギレ”と言うコゼバッグ個人プロジェクト。
もっと大々的に動くべきでしょうが、”サスティナブルなものづくり”は捨てる部分を再生させることだと思うので、お値段以上の手間がかかっています。小さなハギレすら取っておくように、小さなマジックテープのかけらすら取っておくように心がけることで、処分するべきものを減らして再生させる。
それがモノを作ることを生業にする人間のできるささやかな可能性だと思います。
とはいえ、作っても売れなければいけません。
そして今回のはサスティナブルでもなく普通の真っ黒です。
ある程度の大きさのをまとめておいて、ポーチにしました。
コゼバッグのウェブショップに黒を2点追加しました。
やはり通販には抵抗がありますが、再生したものを流通させなければ何も意味はない、そう思うので、ぼちぼち作っては挙げていこうと思っています。
そしてポーチやレジャーシート類だけでなく、もう少し来年度から幅を利かせたウェブショップにするつもりでいます。
ある程度貯めないと思い腰は上がらないしたくさんの色数にならないし見た目があんまりです。でも、貯めるとものすごく手間になる。
サスティナブルって手間とエネルギー(時間イコールお金)がものすごくかかります。
個人規模のコゼバッグでさえ”大変だ!”と思うので、中小企業がサスティナブルなことができるかというと、それは社長さんの方針次第かと思います。
まあ、ただ”サスティナブル”っていう流行りの言葉を使ってみたかっただけです。
でも、これだけは言えます。
安易に買うのではなく、できるだけ長持ちするものを買う。買う側の一工夫でも意識は変わりますし、提供する側も、手間をかけてでも10年後20年後を見据えたモノづくりとその環境づくりを心がける。
それだけでモノの見え方がぐんと変わると思います。
そしてコゼバッグにもウェブショップがあるんですよ、とお伝えしたかっただけです。
一年以上ぶりに商品をあげた(それも黒2点だけ)お知らせでした。
by cosset-cosset
| 2019-11-07 05:14
| バッグのこと