人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Cosset-Bags


by cosset-cosset
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

辻さん

辻さんって知ってます?

ミスター世界戦 という別名を持つ辻さん。鹿児島代表。

もうすぐメッセンジャーの世界大会が東京で開催されます。
この辻さん 現在メッセンジャーではありません。
でも1996年から ずっとずっとメッセンジャーの世界大会に参加し続けています。
今年で14年目。14回目。
世界中を探しても14回も参加してるヒトは数人しかいません。
辻さんの夢の一つだった「メッセンジャーの世界大会をいつか日本で」がもうすぐかないます。

私と辻さんとの出会いはいつかは忘れました。
京都でメッセンジャーをしていた時、事務所には毎年エアメールが届きました。
本当に毎年毎年、メッセンジャーの世界大会が開催される国から届くエアメールの差出人は「辻さん」。
いつ初めて「辻さん」に会ったのかは覚えてないけれど、エアメールは私がメッセンジャーになったときからいつも事務所の壁に貼ってありました。

96年にメッセンジャーの世界大会に行ったきっかけは、その前年の大会のレポートが雑誌に載っていて、それにビビビ!っと来たらしい。で、ぜひ参加したい!と熱望し、翌年、鹿児島から飛行機に乗り、どこか遠い外国に自転車を持って参戦。
以来毎年参加です。

メッセンジャーではなかった辻さんですが、熱い思いが溢れ出し、鹿児島でキュークーリエというメッセンジャー会社を立ち上げたこともありました。
でも、そこは鹿児島。東京ほど需要もなく、ビジネスとしてはうまく行かなかったようです。
しかし、メッセンジャーコミュニティにはまりきった辻さんは、メッセンジャーじゃないけれど、世界大会に参加し続けるのです。

辻さんを一言でいうと、誠実。
メッセンジャーにはまってるんだからピストだろ?と思いがちですが、遠征の時は便利な折り畳める小径車。
ビールは好きだけど、タバコも吸わないし、もちろんドラッグもやらないし、タトゥーも入ってない。
いたってキレイです。
メッセンジャーバッグ背負ってるのに、ウォーキング講習に行ったりとかで、姿勢はめちゃめちゃよいです。

そんな辻さん。メッセンジャーじゃない辻さん。
東京大会のエントリーナンバーは000番。これは辻さんのために用意されたといっても過言ではない番号です。みんなリスペクトしています。
さて、なぜ彼の事をこんなに書くのかというと、実は彼、もうすぐ開催されるメッセンジャーの世界大会でブースを出します。
物販ではありません。
先述したようにメッセンジャーの世界大会に14年出ています。
毎年記念のTシャツと、記念のメッセンジャーバッグをお土産にし、たくさんの写真を撮ってきた14年間。
それを、展示します。
写真は一年ごとにスライドショーにまとめてあります。
8月中旬に辻さんに会った時、そのスライドショーの一部を見せてもらいました。
私が見たのは96年。14年前の物。

ちょっと胸が熱くなります。

14年前のメッセンジャーはとてもオールディーズな雰囲気が漂い、それは服装からも自転車からも、髪型からも伝わってきます。

メッセンジャーというのは刹那的な職業で、10年以上続けているヒトはとても少ないのです。
それは肉体的 精神的に厳しい職業だから という理由だけではない気がします。
つまり、辻さんのスライドショーに出てくる外国のメッセンジャーの多くはもう既にメッセンジャーをやめ、他の職業に就いているでしょう。そういうその大切な一瞬を、彼は写真に撮りためて、そして、14年後の今年、東京お台場でみなさんに見せるのです。

「ほら これチエちゃんだよ。」
と2005年か2006年のニューヨークで開催された時の私の写真も見せてくれました。
私も当時はメッセンジャーを職業としていましたが、もう違います。
みんなの過ぎ去る時代を辻さんは写真に収め、年月を経て思い起こさせてくれる。
胸がジーンと来ます。


最近でこそメッセンジャーという言葉はわりと多くの方が知っていますが、14年前、ほとんど誰も知らなかったでしょう。
世界のどこかでメッセンジャーがお祭りしてるなんて知らなかったでしょう。
14年参加したからこそ、一番メッセンジャーの変遷を知ってるんじゃないかな?

お台場で開催されるメッセンジャーの世界大会で、過去14年分の世界大会の一部が見られます。
ブースエリアのどこかで、辻さんの流すスライドショーをぜひ見てください。
メッセンジャーと、メッセンジャーの世界大会というよく分からないお祭り騒ぎの変遷が見られます。

正直言うと一度参加すればなんとなく満足する世界大会。私は一度だけニューヨークの世界大会に出て、満足しました。
でも14年参加し続ける彼は、彼にしかわからない魅力に取り憑かれ、いつか東京で開催されたら、それで終わりにしようと決意したのです。つまり、今年でメッセンジャーの世界大会への連続参加は終わり。卒業式です。
ぜひ辻さんに会って話をして、彼をそこまで虜にさせたメッセンジャーの魅力を聞いてみてください。

よく聞かれます。
「メッセンジャーの世界大会って何を競うの?」

その答えは辻さんが一番よく知ってるかもしれない。





コゼバッグ、今年のメッセンジャーの世界大会では辻さんを全力でサポートします。
by cosset-cosset | 2009-09-02 16:23